話をすることと髪を切ること

子供の頃のイメージだと、男性は理容師で女性が美容師という感じだったのですが、実際に自分が美容室に行って髪を切ってもらうようになると、圧倒的に男性の美容師が多いということがわかりました。
女性の美容師にもお世話になった事がありますが、男女の差というのは結構あるものだと思います。
それを一番よく感じるのが、髪を切ってもらっている最中の美容師さんたちの話の内容です。
女性美容師はどちらかといえば噂話が好きで、男性美容師はけっこう私のことについて聞いてきます。
今日はお休みですか、お仕事は何をされているんですか、趣味は何ですかなど、初めて行った美容院で男性美容師にやってもらうと、けっこう矢継早といった感じで質問攻めされることがあります。
その点、女性は誰かの噂話を持ちだして、こうですよね、ああですよねといった話をしながら手を動かしていることが多いように思います。
これが自分でも不思議に思うところですが、この噂話が面倒に思えるときもあれば、あれこれ聞かれるのが面倒なときもあって、そのときどきの気分で、同じ美容室でも美容師を変えるのも手かな、と思うようになりました。
本当なら自分のことをよく知ってもらうために特定の人に決めた方が、いろいろ聞かれなくて済むのでしょうが、あまり知られるのもどうかな、という気もあるため、結局はいろいろな人にやってもらっています。
その結果、ヘアスタイルの出来栄えには固定感が出なくなって、気分的にはリフレッシュできています。

自分を変えたいときに行く場所

美容院に行こう、という気持ちになるとき、人は何かを変えたいという思いを持っていることが多いと考えられます。
何かを変えたい、現状を打破したい、違う自分になりたい、そんな思いに突き動かされながらも、それをする手段が見つからなかったり、できることがなかったりするとき、その代替案として髪を切るという選択肢をとる人はけっこう多いものです。
髪を切ったというただそれだけのことなのに、鏡の中にはまるで別人のような自分がいて、これなら何とか今の悩みを克服したり、厄介な出来事にまたトライしていけそうな気がしてきます。
要するに、自分が変わったように思わせてくれる力が、美容室に行くことで生まれると言えるでしょう。
新しく何かを始めるとき、形から入るということでウエアから道具まで一式そろえる人がいますが、あれと同じで、気分が一新されるとなんだかできるような気になってくるから不思議です。
それをやってくれるのが美容室だと感じている人が多いからこそ、足しげく通う人も出てくるのかもしれません。
時には髪を切り、時にはパーマを当ててみる、さらには大胆にカラーリングしてイメージチェンジをしてみるなど、髪は自由自在に、そして手軽に自分を変えることができる方法です。
その効果は、まるで別人になった気がする、というときもあるほどですから、かなり大きなものがあると言ってよいでしょう。
それをやってのけてくれる美容院を知っていれば、煮詰まった時に救われるかもしれません。