自分を変えたいときに行く場所

美容院に行こう、という気持ちになるとき、人は何かを変えたいという思いを持っていることが多いと考えられます。
何かを変えたい、現状を打破したい、違う自分になりたい、そんな思いに突き動かされながらも、それをする手段が見つからなかったり、できることがなかったりするとき、その代替案として髪を切るという選択肢をとる人はけっこう多いものです。
髪を切ったというただそれだけのことなのに、鏡の中にはまるで別人のような自分がいて、これなら何とか今の悩みを克服したり、厄介な出来事にまたトライしていけそうな気がしてきます。
要するに、自分が変わったように思わせてくれる力が、美容室に行くことで生まれると言えるでしょう。
新しく何かを始めるとき、形から入るということでウエアから道具まで一式そろえる人がいますが、あれと同じで、気分が一新されるとなんだかできるような気になってくるから不思議です。
それをやってくれるのが美容室だと感じている人が多いからこそ、足しげく通う人も出てくるのかもしれません。
時には髪を切り、時にはパーマを当ててみる、さらには大胆にカラーリングしてイメージチェンジをしてみるなど、髪は自由自在に、そして手軽に自分を変えることができる方法です。
その効果は、まるで別人になった気がする、というときもあるほどですから、かなり大きなものがあると言ってよいでしょう。
それをやってのけてくれる美容院を知っていれば、煮詰まった時に救われるかもしれません。

美容師魂

初めていく美容室というのは、とても緊張するものです。
特に、どういう美容師さんがいるのだろう、カットは上手なのかと心配になってしまいます。
安い美容院であれば、余り気に入らなくても安いとこんなもんかと諦めてしまいがちです。
でも、ある程度の金額を支払うからには、ほぼ納得いくヘアスタイルにしてもらいたいものです。
そう思って、地元の美容院へ行きました。
家から歩いて8分位のところでしょう。
夫婦二人で営む小さな病院です。
とても雰囲気は良いのですが、そのこの美容師さんはとても厳しいのです。
どんなヘアスタイルがいいですかというから、ヘアカタログでこんな感じというと、それに合わないから良した方が良いときっぱりと言います。
始めは驚きました。
普通は客の要望に応えてヘアカットをしていくのではないかと思っていたから、ここまではっきりと言うとは驚きです。
なので、どうしたら良いのかと迷っていたら、美容師さんがヘアカタログを数枚めくりだして、こんな感じならどうと尋ねてきます。
頭をかしげていると、なら選んでいてと放り出してしまうほどです。
で、ある程度時間がたつと決まったと訪ねてきます。
カタログのヘアスタイルを選ぶと、うんそれなら似合うよ、といいってさっそくカットをしだしたのです。
結果、自分に似合うヘアスタイルになりました。
其の美容師さんから言わせば、似合うヘアスタイルにしなかったら後々後悔するからということでした。
美容師魂を感じる人でした。